無自覚 2

・・・・・from「燃えて青春駆け抜けろ!」

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     *

 嘘をつくにはコツがある。
 それは、嘘の中にホントを混ぜること。
 ……今回に関しては、表面上の言葉だけならほとんどホントだったけれどね。

     *

 ただいまー。
 ねえ柴崎、聞いて聞いて!
 堂上教官ったらねえ、あたしばっかり当麻先生となかよくしてるからってやきもち焼くんだよー!
 今、帰りの車の中で、なんかずっと妙に機嫌悪くてさあ。昨日、あたしが晩ご飯の片付けほったらかして当麻先生と遊んでたの、今頃になってすっごい怒り出したりして。
 あ、もちろんそれはあたしが悪いんだけど、でもいつもの教官だったらそこまでそんなに引きずるようなことしないじゃない? だからなんでかなーと思ってずっと考えてたんだけど、そっか、それだ! と思って!
 ほら、堂上教官って当麻先生の大ファンじゃない。こないだなんか名前入りでサインもらってたんだよ。わざわざサインペンまで持参して!
 だからホントは教官ももっと当麻先生と話したいんだろうに、あたしが抜け駆けしちゃったから、妬いたって言うか、拗ねたのかも?
 なんかさ、それって、かわいくなあい?
 そう思ったら、もうあたし、笑うのこらえるのに必死でさ! 大変だったー!

     *

「かわいいのはどっちよ、この無自覚娘。……ああでも、無自覚はあっちも同じなんだろうから、『かわいくなあい?』には同意するわ」
 そんな柴崎のつぶやきは、誰に聞かれることもなく、くすくす笑いとともに柴崎の胸の中にしまいこまれた。


fin.


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